先月の台風被害で大規模な増水をひき起こした馬淵川。
余一氏のふるさとの象徴とも言える川です。
未だに川に沈んだままです。
当然、川縁には増水で流れてきたゴミが散乱しています。
そんなゴミの中へ果敢に入っていく男の影が。
もちろん余一氏ですね。
そして中から使えそうな廃材を抱えて戻ってきます。
やっていることは姑息ですが、西日が当たり輝いて見えます。
こうして様々な部材をゲットして軽トラに積み込みます。
この日、ゲットした分はこんな感じです。
ご存知の通り、世の中には恵みと災いがある。
その二つは決して等しく起こるわけではないんだけど、
生きてる以上、それを受け入れないといけない。
都合良く恵みだけを貰うってことはできない。
かといって災いに屈するのも面白くない。
だから俺はちょっと動くぜ。
さしずめこれは災いの中から恵みを見出す作業かな。
クリーン作戦でもあるし、リサイクルでもある。
浄化でもあるし再生でもある。
むしろ災いにはそんな役割があるようにも思えてくるね。
と余一氏は大層な言葉を並べておりました。
こないだのさ、
柿渋液を入れていた焼酎ボトル、
あれもここの川縁で拾ったもんだよ。
柿渋液ってのは防虫、防腐効果のほか、
加熱を必要としない優秀な染料になるんだ。
柿は家の裏に生えてるもんだし、
ボトルも拾って来たもの。
すげぇ…全部タダじゃねぇか。
まさに「恵み」だね。
なんとあの「渋い作業」というものは柿渋液作り。
そしてボトルまでもこの川縁で拾ったものだったとは。
この日ばかりはこの男のケチな根性に感服しました。